メス猫さんと
梅雨前にどこか沢に1本行きたいよね。
と相談し、たまには行きたい所に行こう!!
という事で、 グレード上級 推薦度☆☆☆☆☆のナメエゴ沢支流へ。
「沢登り」資料によると技術的には本流と比べ、支流の方が少し難しいらしい。
まぁ、ずいぶん前のデータなのでアテにはしていませんが・・・。
遡行距離は支流の方が短め。
入渓地点は割とわかりやすく、迷う事も無く到着。
猿ヶ城渓谷ラドン温泉の駐車場に停めさせて頂いた所、温泉施設の方より『ここじゃなく、あちら側へ停めて下さい』と
言われ、駐車場の端っこへ移動。(遡行後温泉入りに来ますんで💦)と挨拶をしスタートです。
ネットフェンスより100Mほど進むと取水堰堤に到着。ここが入渓ポイントです。
入渓地点から泳ぐ形となりますが、今日の気温は20℃~29℃。AM7:00はまだ肌寒く、泳ぐ気にはならず・・・・
仕方なく、沢に入ると、そこそこ冷たい(-_-)
一度は濡れれば身体が慣れて、水もお構いなしに進みます。
猿ヶ城渓谷と近いのもあり、岩質はバッチリとフリクションが効きます。
入渓からプール状の釜が続きます。
流石、ナメエゴ沢支流。岩が大きい。序盤でこの大きさなら上流はまだ大きいのだろうな。
このまま沢がナメエゴブルーと化していくのかな?と思っていたが、
次第に沢は透明へ・・・・・。
沢の造形美が素晴らしい。今日は水量が少なめなのもあり、軽快に進みます。
沢を進むと、チョックストーン7M滝が現れる。
15年前?の書籍では水線は反対から流れており、時代の流れを感じる事が出来る。
やはり昔の本は参考程度にとどめておかないと・・・。
右岸のスラブはフリクションが効くので恐る恐る登る。
緑苔が付き始めており、もしもがあるといけないのでロープを出す。
(10年後は横のスラブもヌルヌルになっているかもしれない)
登攀要素のある滝が現れては、
OH気味の滝が現れたりと忙しい。
巻くのに協力要素が多い沢でショルダーで相方を上げて、上からスリングを投げてもらう。
時には高巻きでロープを張ったり。
沢に必要な技術を身をもって色々な勉強が出来る沢だと思う。
そろそろ支流大滝かな?と思っていた所に2段滝が。
取付きは問題ないかな?と思い、滝の下部へ行くと足場が無く、四苦八苦。
単に足が短いだけなのかもしれない。
ヌメリも酷く、ここは右側の壁のクラック沿いに行こうと判断。
滑りそうな足場をよそに登ります。
足がギリギリ届き、何とか登りきりました。
滝を越え、すぐに、『支流大滝』に到着。
見上げると、背丈以上の所にボルトが設置されている。
メス猫さんに肩車をしてもらい、ギリッギリの所でカラビナが届き、何とかナイロンアブミを設置。
(ボルトはグラッグラです)
メインロープを掛け、いざ登攀!!と意気込みましたが、ナイロンアブミに四苦八苦。
以前も沢で使ったこの『ナイロンアブミ』。
正直、使いにくい。
無駄に体力を消耗します(;^_^A
アブミ1つで無理やり登ろうとするも、中々登れず、左手側にハーケンと打つ。
後続のメス猫さんが取れやすい様にと浅打ちで打つ(これがいけなかった)
ハーケンにスリングを掛け、身体を起こし、上がれる!と思った瞬間!!
ハーケンが外れ、そのまま滑落!
幸いメス猫さんがビレイをしっかりとしてくれたおかげでグランドフォールは免れました。
滑落後に、冷静にその場で、
『とりあえず昼ご飯食べよう?』
とメス猫さん。
内心はドキドキだったんだろうなと反省。
お昼を食べながら、メス猫さんと『これ登れる?』と相談するも、
セカンドでアブミ回収も自信無い。
と言われ、確かにそういうものは教えていないなぁ。と反省。
私も滑落時に手を負傷し、
また次回にしようか。と二人で相談し、撤退の判断。
25000分の1の地図を開き、この急勾配の沢をどうやって撤退するか、二人で悩む。
事前に刀剣山付近の登山ルートを記入していたのもあり、一番近いルートは、
右岸の急勾配を抜けそのまま白山林道へ突き抜け、刀剣山の2峰・3峰を抜けるルートか、
このまま右岸の山々を横にトラバースし、刀剣山大滝登山道まで突き抜けるルートか。
沢での、こう言った考案が一番たのしい。
どちらも中々ハードな撤退になるよね。と相談し、
決めたルートは、刀剣山大滝登山道ルート。
25000分の1地図に撤退ルートをGPSにて記入し、地図アプリにもマーカーを打つ。
山の全体図をみてどの尾根が登りやすいか・下りやすいか判断。
山の地形って実際入ってみないと分かりにくい箇所が多々あり
結果、急登・急斜面ありでやはり上手くいかない(笑)
ベテランはもっとうまくルートファインディングするんだろうなぁ。と
まだまだ勉強不足な事を実感しながら下山。
途中に枯れ沢を2か所ほど横切り
やっとの事で刀剣山大滝登山道へ合流。
このルート、最近登山者が来たことあるのか??ってぐらい荒れている。
巨岩の丘までは、今までルートファインディングしてきたルートと変わらないぐらい荒れていた(笑)
メス猫さんも、
これ登山道か??
って愚痴を言うレベル。
1時間歩き、登山道らしき場所に到着。
登山道、素晴らしいね~~♪
と、はしゃぐ野良猫
内ノ野コースを下り、遡行終了となりました。
終わりに
沢でのルートファインディングはやっぱり楽しい!と思った反面、危険との表裏一体。
学ぶことも多く、リスクを減らす為に技術を上げる事が大事だな。と再度認識しました。
いつも思う事ですが、沢や山は無事に帰って来る事が第一!
と、いう事を常に考え楽しく遊んでいけたらと思います。
今回登ったルートはこちら⇩